タイトルに惹かれ購入した「一流のMC力」。元日本テレビのプロデューサー、三枝孝臣さんの本です。
「司会の現場で役立つかな~」という軽い気持ちで読み始めましたが、これは、司会業をやっている人だけでなく社会の一員としていろんな人と交わりながら生きていく人すべてに役立つ本でした。

冒頭にこう書かれています。
自分がセンターに立たなくても、誰からも好かれる不動のポジションを手にいれたい人のための本です
MC力とは
ここでMC力とは「ものごとを自由にゴールまで進める力」と定義されています。
そしてMCに必要な資質として次の4つを挙げています。
1. チャンスをつかむための「ギャップ力」2. 誰からも好かれる「間抜け力」3. どんな状況でも前に進める「現場対応力」4. メンバーの能力を引き出す「聴く力」
一流のMCは全体をプロデュースできる才能も持っています。MCってプロデューサーでもあるんですよね。
プロデューサーの資質には以下のものがあります。
・全体を見る俯瞰力・相手の立ち位置をはかる力・自分の立ち位置を客観視する力・どうしたら番組という船がちゃんと正しい方向に進んでいけるかを考える力
これはイベントや番組だけでなく、会議や、飲み会、打ち合わせ、商談にも当てはまるのではないでしょうか。「全体」と「部分」をきっちり理解し、ゴールを見据えながら物事を進められるってことですね。
この意識がないと、ダラダラとムダに時間が流れます。また、その場に集う人が「能動的な人」「受動的な人」と二分化し、温度差が生まれます。
俯瞰ってサービス精神がなきゃ成り立たない
場を取り仕切る人はこの「俯瞰する目(心)」は絶対に忘れてはいけません。
しかし、進行がまごついたり、時間がオーバーしたり、逆に余ったりすると俯瞰できなくなるんですよね。また眠そうにしてたり、つまらなさそうにしている人を見ると焦ったり、悲しくなったりします。
そんな時、思い出したいのが「サービス精神」。私は一呼吸置いて(そこで一旦リセットし)相手に軽い話題を振ったり、わざと席替えを促したりします。「ここは楽しんでもらいたい」という気持ち100%で行動すること。そうすると場の空気がガラっと変わることが多いです。
俯瞰して、それぞれの人の立ち位置を考え、サービス精神をもってアクションをしてみる。これだけでも場がかなり盛り上がり、和やかになります。
MC力=人間力を鍛えてゆきたいですね。
福岡・大分のMC、日韓2ヶ国語司会の生野貴子(しょうのたかこ)でした。