「男時(おどき)が来るのを待ち、そこに勝ちに行け」 藤巻幸夫

 

伊勢丹の元カリスマバイヤー、または福助を経営再建させた人として知られる藤巻幸夫さんの本です。

「茶色いクツをはきなさい!」 藤巻幸夫

 

 

すごく印象に残ったところがあるので、こちらでご紹介!

 

 

世阿弥の時代には、同じ舞台で能の共演をして優劣を競う「立合」が盛んだったらしい。この勝負に勝てば能楽師としての名声が上がるが、負けてしまえば評価が下がり、スポンサーにも逃げられてしまうという真剣勝負の場。この勝負の場に臨んで、世阿弥は、
「時の間にも男時(おどき)女時(めどき)とてあるべし」(風姿花伝)という名言を残したわけだ。

 

ここで言う男時というのは、こっちに勢いがあると思われるとき。同じく女時というのは、対戦する相手に勢いがあると思われるときという意味。

世阿弥は「女時には小さな勝負であまり力を入れず、負けても気にすることなく、男時が来るのを待ち、そこに勝ちに行け」と、その意図を述べている。

 

男時と女時。私の昔を振り返ってみても、確かに男時・女時はあったと思う。

 

男時といえば「解放区」「リ・スタイル」「 BPQC」 の時代。あの頃のフジマキは確かに勢いがあった。一方、伊勢丹の新入社員時代、バーニーズ新宿店のバイヤー失格の時代、そして、出向から伊勢丹に戻ったときなどというのは明らかに女時だったと思う。

 

ここだけ抜粋すると精神論を全面に押し出した自己啓発本のようですが、決してそうではありません。

 

藤巻さんの大学時代から、伊勢丹、バーニーズ、福助の再建などを通じて体得した「クリエイティブに生きるヒント」がたくさん描かれています。藤巻さんの明るい人柄が文体に出ていて、読んでいてとても楽しい。

 

 

この「男時」「女時」について「分かる!!」という方も多いのではないでしょうか。私も当然ながらこの男時・女時を数年単位で繰り返しています。

 

今、仕事や人生で辛い思いをしている私の友人にこの一節を送ったら「まさに今がそうだ。じっと待って、実力をつける時なんだね」と返事がきました。誰もが通る道、そして次に必ず男時が来ると思えば、少し前向きになれそうです。

 

ところで、
タイトルの「茶色いクツを履きなさい」これはどういう意味でしょうか?ここで書いたら長くなるので、詳しくは本書をご覧ください♪